私たちについて

社名
一般社団法人 ワークみらい
代表者
鈴木 貫太郎
本社所在地
〒166-0004東京都杉並区阿佐ヶ谷南3-11-3南阿佐ヶ谷ハイツ1F
TEL. 03-6915-1562
FAX. 03-6915-1563
資本金
1000万円
設立
2011年
従業員数
8名(2021年4月現在)
取引銀行
りそな銀行

ワークみらいの理念と方針

  • ワークみらいの理念と方針
    「自分の子供の将来どうなってしまうんだろう」
     いつも頭の片隅にある不安です。
     人づてに作業所の平均賃金は約1万円強ということは漠然として知っていました。
     しかし、改めてその現実を知ったとき、給料を上げるために「自分にもなにか出来るのではないか」と思ったのです。
    「自分がいなくなった時、この子はどうなるのだろう」
     これがほとんどの親の最大の心配事なのではないでしょうか。
     私もいつもそのことを考えていました。財産を頑張って子供に残したとしても
    本人がしっかりしていないと、いくらあっても頼りになるものではありません。
    「親が子供より先に逝く」というのが世の中の原則だとすると、いつか、子供だけで生きていかなくてはいけない時が来ます。
     彼らが親である私達より長生きすれば、望む望まないは別にして、一人で生きていかなくてはならないのです。兄弟姉妹にも自分の人生があります。
    彼らに押し付けることも避けなくてはならないと思うのです。
     私は、出来るだけ沢山の利用者に、働くことによって自立し、一人で生きていける
    自信を持たせてあげたいと思っています。
     働けない理由を見つけるのではなく、働ける可能性を見出してあげたいのです。
     世の中は常に変化しています。過激な表現をしますが、恐らく日本の財政を鑑みて、
    政府はこれ以上福祉にお金を出せる状況にない、と私は思っています。
     この国の将来は大増税かインフレターゲットを導入するしか生き残れないのです。
     手厚い保護(人によって意見がまちまちですが)政策も、私達の代までで(それさえ危ぶまれますが)私達の子供の代になれば、今より状況が悪化します。
     障害者に福祉の恩恵は絶対に必要です。私も削ってもらいたくはありません。しかし、一旦法律が通れば、プラカードで行進しても、徒労に終わるのは歴史が証明しています。
     嫌だ嫌だと言って暮らしていても、問題は解決しません。
     残念なことですが、その恩恵が減らされると仮定して、今から対策を立てなければなりません。
    「福祉は聖域?」
     財政破綻に例外はありません。いつになるかはわかりませんが、死なない程度に福祉予算を決められてしまう、というのが私の見立てです。
     私達の子供は今を生きるのに精一杯ですから、まわりの人間が彼らを守るために、彼らの将来の布石を打っておかないといけないと思うのです。
     そのためには、作業所が助成に極力頼らなくても経営が成り立つことを目指さないといけないと思います。
     それは、作業所の家賃、職員の人件費、雑費など、さまざまな経費を吸収して、なおかつ利用者にも出来るだけの給料を払えるシステムの構築です。
     この国は一応市場経済で成り立っています。市場で評価を得られない仕事は当然受け取る果実が少なくなります。
     出来るだけ仕事の付加価値を高める方法を模索しなければなりません。

    「仕事を創造する」
    「付加価値を高める仕事」
    「彼らにも備わっている権利を最大限効率化すること」
    が経営者である私の大きな仕事です。

     ヤマト福祉財団の創立者である小倉さんは、普通の会社はまず給料を払うことから始まると述べ、障害者だからそれは別というのはおかしいとも述べられています。そして、作業所の給料1万円を脱出する最後の方法として、「躊躇せず直ちに3万円払いなさい」と結んでいます。
     私達の作業所に当てはめると、それに近づけるためにあえてリスクを覚悟で時給200円から始めようと思っています。
    これは1日約6時間、月21日間の労働で約2万5千円相当の給料になります。
     まずは給料を払う、仕事はそれから考えることにしたのです。これは私の不退転の決意でもあります。
     私が作業所を経営することを決心した一文をあげます。

    「まず実行しなさい。そして実行しながら考えなさい。失敗したら、そのときはそのとき。その失敗を踏み台に、前に進めばいい。やればわかるし、やればできるのです。やらなければ、永遠に変わらないし、永遠にわからないのです」
    ですからみなさん、まず障害者の給料を上げるところから始めましょう。
     そして、どうすればより良い経営ができるか考えましょう。そして実行しましょう。私が結論として言いたいのは以上です。
    (『福祉を変える経営』小倉昌男 日経BP)

     結構強気で生意気なことばかり述べました。こんな立派な方の言を真似たら、本当はすぐにギブアップしてしまうかもしれません。なにせ宅急便を創設された、経営の神様の言葉です。
    もしかしたら、現実とかけ離れた一部の成功者の物語かもしれないのです。
     実は私も正直怖いのです。でも、この給料から始めると決めました。
     沢山の給料を取り、経済的にも自立し、自信をつけた入所者が趣味、旅行、恋愛を楽しみ、
    そして、結婚して子が授かる。そんな理想を追い求め、「ワークみらい」は開所しました。
     賛同者を募ります。まだなにもない、手作りの作業所ですが、宜しくお願い致します。